幻想少女

過ぎゆく時さえ 存在しない
そんな世界で 彼女はひとり

何も生まれない 何もなくならない
空虚で 静止した 世界

望めばいいの? 全てを捨てて
たったひとつの ぬくもり求め

記憶は澱んで 何も思い出せない
どこへ 行こうとしていたのか

ただ やさしく ほほえんで 手を引いてくれる
ぼくが たったひとつ 求めた ぬくもり

彼女のくれた ガラクタの体
だから 温かさは 感じないけれど

何も生まれない 何もなくならない
ぼくと 彼女の ふたつだけ

頼りないぬくもり でも確かなぬくもり
この手を伸ばした ただ 触れてほしくて


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